Case

症例紹介

症例紹介

SLAによる症例②

10歳 3ヶ月(男)〔治療開始時〕

 

この症例は、右上犬歯が大きく外側に飛び出しスペース不足にもなっていますが、その原因は上顎歯列の真ん中が顔の真ん中より右にずれてしまったからです。これを解決するためには特に左上にスペースが必要でしたが、この症例では4本の第2乳臼歯(★)が残っており、その歯の次の永久歯が少し小さいためそれによって生じるスペースを、主に利用する事としました。また下顎前歯のスペース不足もそのスペースを利用しました。

 

 

 

 

 

 

13歳 9ヶ月〔治療後〕

 

約3年半の治療により上顎歯列の真ん中は顔の真ん中および下顎歯列の真ん中とほぼ一致しました。また飛び出ていた犬歯も改善し、全体的にほぼ良好な歯列となりました。途中矯正に伴う痛みも殆ど無く、虫歯や歯根吸収もなく健康的に矯正治療を終える事が出来ました。

 

 

 

 

 

 

 

18歳 11ヶ月〔保定後〕

通常SLAで治療を行った後の保定は2年前後で、それ以上続けるかどうかは患者さんの判断に任せる事が多いのですが、この患者さんは八重歯の酷かった上顎だけ親不知を抜歯するまで夜のみ約5年にわたり、この写真の時まで保定装置を続けました。(下は保定1年間のみ)

 

20歳 8ヶ月〔保定終了後約2年〕

保定が終了して約2年が経過しましたが、ほぼ安定しておりました。これは保定期間が長かったからではなく、SLAの弱い力によるゆっくりとした歯の移動により、歯を支えている骨(歯槽骨)への負の影響が最小限に抑えられ健康な歯の支持組織が維持されたためと考えられます。 (古い症例のため咬合データはありません)